ホーム
会津の酒富沢酒店プロフィール

日本酒に関するQ&A

Q:秋口にでる「ひやおろし」とは?

A:春先にできあがった酒は夏季の貯蔵期間を経て秋に樽詰めされるのが、昔からの一般 的な日本酒のサイクルでした。そのタイミングも、冷え込んできて外の温度が貯蔵されているお酒の温度と同じくらいになった時が良いとされていました。この時雑菌の繁殖も少なく、火入れせずに生詰めの状態で出荷するものは「ひやおろし」と呼ばれ、ふくよかで調熟感のある旨味があります。



Q:吟醸酒のフルーティーな香りの成分とは?

A:吟醸酒の香りを「吟醸香」といいます。この成分は【酢酸イソアミ ル】【酢酸イソブチル】等のエステル類と【イソアミルアルコール】など の高級アルコールからできています。

ちょっと「化学」の時間っぽくて申し訳ないんですが、 このエステル類がリンゴやメロン、バナナなどの芳香成分と一致するため に吟醸酒には、あのフルーティーな香りが出るのです。
【例えば】
酢酸イソアミルは → ナシ、アプリコットの香り
酢酸エチルは → パイナップルの香り
酢酸イソブチルは →バナナの香り
などなど これらの化学物質は、酵母からできる香り成分です。




Q:吟醸酒と相性のいい料理とは?

A:華やかな香りと爽やかな味わいの吟醸酒は、油が少なくて風味のあまり強 くないシンプルな料理と相性が良いといわれています。 お刺身、煮物、蒸し物、軽い焼き物などです。 和風の料理で言うと、穴子の白蒸し、伊勢エビの湯引き、蒸しウニ、白魚 の玉子とじ、タイの昆布じめ、ハモ梅肉など。 風味の強い料理だとどうしても吟醸酒の香り、爽やかな味わいとぶつかっ てしまいます。そういう場合は食前酒として頂きたいですネ。 色々な料理と試してみるのも、おもしろいです。




Q:無濾過生原酒などの「無濾過」って何ですか?

A:しぼったばかりのお酒は、米、麹などのオリがうっすらと残っていて半透明状態です。このオリをいったん沈ませてオリをぬ きます。その後、色、香り、味を調整して香味のバランスをよくするために濾過を行います。これが通 常の清酒ですネ。以前は濾過を必須としていましたが、近年はある程度香りや味の要素を残した方が旨味もあり、そのような酒が嗜好に合うと評価する人もいて最近は、「無濾過」が増えています。 基本的に濾過してない方が、香り味ともに濃厚です。


Q:酒造りに「水」は、どれぐらい使うのでしょう?

A:酒造りには、通常一升瓶(1.8リットル)あたり全製造工程で10倍強の水が使われると言われています。つまり一升瓶のお酒で18リットル以上の水を使う訳です。 酒蔵にとって『水』は財産です。創業以来涸れることのない酒蔵内にある井戸水などを使用したりします。


Q:山廃仕込みとは?

A:山廃仕込みとは、「山卸(やまおろし)」という米をすりつぶす工程を省いて(廃止して)造り上げたお酒の事で、濃厚で深みの ある風味を出したお酒です。 もともと江戸時代頃まで蔵元では「山卸作業(米をすりつぶす作業)」をやっていたのですが、 明治時代に入り「山卸作業」の目的が米をすり合わせて「麹(こうじ)の酵素作用を促進する」ということが分かって、それじゃ、あらかじめ麹(こうじ)の酵素を仕込み水に溶かしだしておいて、そこに蒸米を加えた方がいいんじゃぁないか!という事で、以前のような「山卸作業」と同じ効果 を作り出す方法を明治時代以降完成した事で「山卸作業(米をすりつぶす作業)」の廃止となり、山廃仕込みが出来上がった訳です。


Q:三段仕込みとは?

A:いわゆる酒造りの「仕込みに入る」とは、酒母が出来上がってからです。 「仕込みに入る」段階も米、麹、水を加えていくのですが、4日間 かけて3回に分け、分量を増やしながら米、麹、水を足していきます。 量を増やしながら米、麹、水を足して行く理由は、酵母の勢いが弱まらないようにするためです。そのために1回目の仕込みと2回目の仕込みの間 に1日休みの日を設けます。これを「踊り」と言います。
1日目、(1回目の仕込み)酒母に米、麹、水を加える「添(そえ)」
2日目、酵母が十分な発酵力を発揮できるように仕込みを休む「踊り」
3日目、(2回目の仕込み)米、麹、水を加える「仲(なか)」
4日目、(3回目の仕込み)米、麹、水を加える「留(とめ)」
これらを総称して「三段仕込み」と呼んでいます。
三段に分けて仕込むのは、雑菌に汚染されたり、酵母の濃度がうすくならないようにして、発酵を安全に進めるのが目的です。


Q:吟醸酒の形(香り、味)は年々変化しているのですか?

A:以前は「YK35」といって米は山田錦(Y)、酵母は九号酵母(K)、精米歩合は35 %の組み合わせでうまい吟醸酒と言われていましたが・・・。 しかしながら、最近では、それも徐々に香りと味のバランスの取れたものが、増えています。(時代ごとに味の嗜好が変化するように)この「酵母」の変化が「吟醸酒」を年々変化させているのです。


Q:「斗瓶囲い」などに使う瓶は新しい瓶よりも古い瓶の方が値段が高い?

A:そうです。古い瓶ほど、瓶の値段が高いのです。それは、長い間使いこなされた瓶は、お酒が瓶自体になじんでるので値段が高いのです。(新しい瓶には、瓶自体の匂いがついているので)
しかも最近は、本来の形の斗瓶を吹く職人さんが居なくなったので、蔵では古瓶ほど 丁寧に扱います。


Q:燗に向く酒と冷やに向く酒は?

A:吟醸系が「冷や」の方がいいと言われているのは、フルーツ系のフレッシュな香りを楽しむためです。温めるとアルコールが立ってしまい、味わいを悪くすることが多いので、吟醸酒や生酒などは冷やで飲むのが無難だそうです。逆に燗に合うのは、旨味や酸味の強い濃醇タイプの酒で、奥行きのある味でコクのしっかりとした酒質のものなら常温でも旨味が際立ちます。



Q:日本酒もワインの様にボトルで熟成しますか?

A:します。とくに山廃仕込みや生もと造りの酒は熟成させると丸みのあるお酒になります。しかしコンディションのいい場所に1年ほど寝かせないといけないでしょう。また基本的に日本酒もできたてをすぐ開栓して飲んでしまうよりも2〜3週間おいて飲んだほうが美味しいと言われています。


Q:日本酒も地域ごとに特徴がありますか?

A:日本酒の特徴を決めるのは、杜氏の技術、水、米などと言われていますが、お米や杜氏も日本全国に行き渡り、地域ごとの特徴というのもうすれて来た感があります。それよりもどちらかと言うと蔵ごとの特徴といった方が早いかもしれません。ここでは、酒の特徴を大きく左右する代表的な杜氏の流派をご説明します。
●南部杜氏/しなやかさとダイナミックさを合わせもつ酒を造ることで知られています。
●越後杜氏/越後杜氏の造る酒は、繊細でシンプル、そしてとてもきれいな印象があります。
●丹波杜氏/日本の酒どころ灘に多い杜氏。アベレージの高い酒を造り元来は生もと造りを旨としていた杜氏です。
●広島杜氏/瀬戸内海から四国に及ぶ。力強くコクのある酒造りに長けています。
※杜氏とは、酒造りの最高責任者のことです。


Q:日本酒の辛口、甘口は何で判断すれば良いのでしょうか?

A:よく最近のお酒の説明書きとか瓶の裏に日本酒度とか酸度とかって書いてあります。あれを参考にするといいでしょう。一般 には日本酒度のプラス2とかプラス3とかって書いてあるやつのプラスの数字が高い方が辛口です。ただし、プラスの数字が高くても酸度も高い数字だとバランスのとれたコクのある味になります。それにアミノ酸(うまみの成分)の度合いもからんできますので、日本酒度はあくまでも目安として考えて下さい。やはり自分で試してみることが、一番だと思います。


Q:時代によっても甘・辛も変わる?

A.:たとえば明治時代は、一般に超辛口(日本酒度が+16)で酸味も多かったようです。その反動かもしれませんが、大正時代はその辛さも半分程度になります。昭和に入ると一転して甘口になっています。その甘口傾向も戦後徐々に弱くなり、昭和60年頃を境にしてやや辛口傾向に、そして現在は甘口に。
※本当かどうかは、定かではないのですが、一般的に不景気になると甘口が好まれ景気が良い時代は辛口が好まれると言われています。


Q:なぜ日本酒のアルコール度数が15〜16%か?

A:実は、日本酒にかけられる酒税の税率のためなのです。現在日本酒に対する税率は、アルコール度数に応じて税率が定められています。基準アルコールが15度以上16度未満。度数の上がり下がりで税率も変わります。そのため出荷する時に加水調整をして度数を下げる(15〜16度未満へ)のを認めている訳です。したがって加水調整していない原酒(度数も19度ぐらい)は、必然的に値段も上がる訳ですネ。



Q:日本酒を貯蔵する前に「火入れ」する理由は?

A:日本酒は「火入れ」という加熱処理をしてから貯蔵します。その目的は有害な微生物を殺すとともに、酒の中に残っている麹などの酵素類を破壊して香味を調整し、保存性を高めるためです。比較的低温で加熱するために風味を損なうことは、ありません。この「火入れ」をしていないお酒が「生酒」です。


Q:きき酒に使う猪口(ちょこ)の底に青い線が入ってるのは?

A:酒のわずかな濁りや色をはっきりと浮き立たせるためです。日本酒の色の透明度が高いかを見きわめるために、青の線が入っています。しかしながら現在市販されている日本酒の大半は、ほとんど無色透明です。それは、濾過の際に活性炭を使用しているためです。もし黄色になった日本酒を見かけたら保存状態がよくないなあと思って下さい。ただし長期貯蔵酒、古酒などの黄色く見えるお酒もあるのでお間違いのないように注意して下さい。


Q:醸造アルコールをどうして添加しているのでしょうか?

A:戦中戦後の時代に編み出された「アル添酒」や「三増酒」のイメージから眉をしかめる人もいますが、必ずしも現在のお酒はそういう訳ではなく、アルコール添加は普通 酒の場合は、たんに増量のため添加することが多いのですが、吟醸酒のような特定名称酒の場合は、淡麗・軽快な酒質を造る技術として用いられており、適度な添加は酒の風味を整え、香りを高める働きをします。


Q:日本酒が醸造酒(ワイン、ビールなど)の中で一番アルコール度数が高い訳?

A:ワインのアルコール度数は9〜14度ぐらいですが、日本酒は原酒を加水調整しても15〜16度。もろみを搾っただけの原酒なら20〜22度前後にもなります。これは世界中の醸造酒の中で最も高いアルコール度数です。では何故か?それは醸造方法に秘密があります。アルコールを造るには高い糖分が必要です。しかし高濃度の糖分では、酵母が生育しないそうです。ワインの様にぶどう自体に糖分が多い場合は搾ってそのまま放置していてもアルコールが発生しますが日本酒の場合「米」自体に高い糖分はありません。そこで日本酒を造る技術者は高いアルコール度数を生み出す技を醸造過程でなし得たのです。


Q:昔からよく「灘の生一本(なだのきいっぽん)」と言いますがこの「生一本」の意味は?

A:この「生一本」とは、「単一の製造場のみで醸造した純米酒」のことを意味する言葉で、使用をある程度制限されています。